「政民合同會議」2019年3月5日(火) 講師/下村博文 自由民主党・衆議院議員

2019年03月05日
  

 「憲法改正について」

 科学技術の進歩によって、人の仕事がAI(人工知能)によって代替され、人類が死も克服し、神に近くなる時代が数十年以内に訪れようとしている。少なくとも仕事が半減する時代は10年以内に来るだろう。9割の人が働かなくてよい、あるいは無用者になろうかという時代に、いまの教育制度、仕事がこの先通用しなくなることは確実だ。現在、わが国のうつ病患者数は100万、予備軍を含めれば1000万人いるとされる。多くの日本人が衣食住を充実させるのが精いっぱいという現状で、健康でいきいきと幸せに過ごすために、GDP中心でない新たな経済政策が求められる。親の経済状況で子どもの将来の選択肢が狭められてしまうことも問題だ。

 北欧の自立型福祉も参考にしながら、障がい者や高齢者を問わずすべての人が持っている能力を活かし、一人ひとりが自立できる社会をつくることが豊かな社会をつくることにつながる。その前提として、民主主義、立憲国家、自立国家として憲法改正に向けた議論を深めることが、将来のわが国をよりよいものにするために不可欠だ。

 下村氏は、イスラエルの歴史学者・ユヴァル・ノア・ ハラリ氏の世界的ベストセラーである『サピエンス全史』『ホモ・デウス』から人類の衝撃的な未来像を紹介。また、ひとり親家庭の多くが貧困に陥っている現状、自身がひとり親家庭出身で苦労した経緯についても語り、「今後は国が経済的なバックアップをしていくことが必要だ」と持論を述べ、すべての人にチャンスを提供することの重要性を訴えた。

 また、第二次世界大戦後、多くの先進国が数回から数十回の憲法改正をしていることについて触れ、「一度も国民投票すらされたことがない。わが国はこれでも国民主権と言えるのか」と時代に合わせた憲法改正の必要性について述べた。そのうえで、「新元号を目前に控え、まずは民主主義、立憲国家、自立国家として憲法改正に向けた議論を深めることが、将来の我が国をよりよいものにするために不可欠」だとして、憲法9条を堅持しつつ、日本の平和と安全を守るため、内閣総理大臣を最高指揮官とする自衛隊を保持することなどを明記する憲法改正への意欲を明らかにした。