山本善心の週刊「木曜コラム」   今週のテーマ     政官に潜伏する工作員

2010年05月27日

昭和18年当時 、近衛文麿首相は、「なにか見えない力に操られていたような気がする」と語っている。戦後ソ連のボリス・スラビンスキー氏は「日本の脅威をソ連から中国に集中させ、日中が泥沼にはまるよう仕向けた」(平間洋一氏<元防衛大学校教授・3月時局プレス会議講演より)ことを明らかにした。見えない不気味な司令塔の正体とは、旧ソ連共産党のコミンテルンである。満州事変をはじめ、日中戦争の開戦の背景はコミンテルン工作員らの存在なしに語れない。日米開戦のきっかけとなったハル・ノート然り、米国政府や国務省には多くの共産主義者が潜入し、日本軍が罠に嵌められたとの事実関係がここにきて明らかとなりつつある。

戦争と一般犯罪の違い

戦後マッカーサーは米国議会で先のわが国の戦争は自衛のための戦争であったと証言した。現在の国連憲章は自衛のための戦争であれば他国から非難されることはないとしている。一方、ドイツがポーランド人を奴隷労働者として酷使し、ガス室に押し込めて虐殺したり、ドイツの市民権を持つユダヤ人を大量虐殺したのは単なる殺人行為であり、一般犯罪として取り扱われている。

旧ソ連が関東軍60万人の捕虜をシベリアで酷使したり、樺太、北方四島のわが国領土を終戦間際に占拠したのは紛れもない国際法違反であった。日米開戦時に米国が日系移民に対して行った抑圧も一般犯罪であるから、戦後、米国は日系米国人に謝罪し、賠償金を支払っている。一般犯罪と国家間の戦争力学とは別の問題だ。仮にかつての戦争で日本軍が現地の一般女性を強姦したとすれば、たちまち憲兵に捕らえられ、わが国の軍法会議にかけられ処罰を受けた。

中韓歴史捏造の基は日本発の誤情報

宮沢内閣当時、河野洋平官房長官は、日本軍が慰安所の設置や慰安婦の移送に関与したとする「河野談話」を発表。これにより、日本軍が強制的に韓国女性らを連行して強姦したとの拡大解釈が独り歩きした。日本軍が慰安婦を強制連行する証拠写真や資料は一切見つかっておらず、韓国の教科書はわが国から発信される誤った情報を根拠として対日歴史観を正当化している。

戦地での性処理は血気盛んな若者にとって不可欠な問題であり、現地でのトラブルを避けるため慰安婦が必要であった。戦地に娼婦を連れて行くことは相手国に迷惑をかけない正当な行為と見なされ、娼婦は新聞広告や仲介業者が集める。戦後混乱期の昭和20年、東京の京浜地区で米兵による日本人女性の強姦事件が相次ぎ、わが国は娼婦を募集して米兵の性処理を行い、事なきを得た。

対日謀略工作

国家は常に戦争が起きることを前提に安全保障問題を考えなくてはなるまい。しかし、現在、わが国の国民は平和憲法の下、安全保障は米国頼みで危機感のかけらも見られない。一方、近隣の中国や北朝鮮は核・ミサイルを保有し、最近では中国艦船が我が物顔で日本近海の日本艦船に近付き威嚇している。これはわが国の安全が脅かされている証だ。

仮に対中戦争に発展すれば、わが国は自国を守るために大きな犠牲を国民に強いることになる。それゆえ、戦争を避けるにはまず憲法改正によって軍備を強化し、日米同盟をより強固にし、対中抑止力を高めることが不可欠だ。また、かつての戦争でわが国が陥ったソ連・中国共産党による対日謀略工作の検証を行うことも今後の防衛策を講じるうえで大いに役立つであろう。筆者が特筆したいのは、戦前のみならず、現代でもわが国の政官・メディアをはじめ、あらゆる機関や団体に工作員(共産主義者、外国人工作員、左翼勢力)らが潜伏している。

近衛文麿は共産主義者であった

昭和16年、尾崎秀實は近衛文麿内閣の嘱託を務め、近衛元総理の知恵袋であった。彼は旧ソ連共産党に忠誠を誓うスパイであり、有名なゾルゲ事件の共犯者である。当時近衛総理の秘書を務めた西園寺公望も共産党員であった。当の近衛元首相は京都帝大のマルクス経済学に傾倒していた河上肇助教授の影響を受けたとされる筋金入りの天皇廃止論者である。戦後近衛氏の戦争責任は工作員らに封印されて来たが、支那事変の勃発、独伊との三国同盟、仏印進駐はすべて近衛内閣下で起こった不可解な出来事である。近衛氏は日本人を悲惨な状況に追い込み、わが国を敗戦に導いた真犯人として、やがて歴史的審判を受けるだろう。

近衛氏は東京裁判への出頭を命じられた1946年12月青酸カリを飲み最期を遂げ、結局は生存中責任を追及されることはなかった。昭和天皇をはじめ、吉田茂や歴代総理らは、この近衛氏が「ソ連の工作員」であることを知らなかった。のみならず、近衛総理の開戦に対する戦略は美化され、正体は完全にカモフラージュされたままである。

NHKの反日偏向責任

2009年4月5日に放送された「NHKスペシャル『シリーズ・JAPANデビュー アジアの“一等国”』を観た台湾人出演者や日台友好団体らが番組内容に偏向、歪曲があったとNHKに抗議を申し入れた。番組を観て視聴者ら8400人が、精神的苦痛を受けたとしてNHKに計8400万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしている。

同番組は、放映直後から「日本の台湾統治を歪曲し、出演者の証言をねじ曲げている」などの批判が相次いだ。これほどたくさんの視聴者が番組を観て「これはおかしい、許せない」と訴訟提起に到るのは希有なことだ。NHKの内部に何か問題があるのではないかとの疑問が呈されるほどの反響であった。

「わが国の民放労連や新聞労連、日放労連他、いくつかの組合に過激な工作員が潜入している。彼らは組織の中で偏向した番組づくりと工作活動を行ってきた」との声が出ている。日放労はNHKの労組で7800人もの組合員が所属している。これらは国営放送NHKのイメージをダウンさせ、善良なNHK職員と視聴者を貶める行為ではなかろうか。

衰退する左翼勢力

新聞・放送関係の組合に潜入する工作員らは偏向番組づくりと保守系番組やイベントが開催されないよう番組編成に圧力をかけたとの見方がある。一方、左翼勢力らの常套手段として市民代表を選び、彼らが世論の声を代弁するかのようにすり替えて来た。たとえば皇室典範に関する有識者会議とは、表向きは市民を代表するという形をとっているが、裏で操作されている。有識者という名のメンバーはかつて天皇制廃止を目的とした女性天皇容認運動を展開する人たちだ。

このようにわが国は、政治家、官僚、放送界を問わず、あらゆる機関に特別工作員が潜入している。彼らは天皇制廃止や子供教育などわが国の破壊活動が最終目的だ。今や若い人たちの中にも、日本はおかしいとの声が出始めた。工作員らによる日本国破壊活動は活発に動き出し、あらゆる機関内に異変が起きているが、年々組合の減少傾向は止まらない。それに組合事務局の専従職員の人員削減も顕著となる。

かつての大東亜戦争の最中に日本国の首相やその側近らが共産主義者であったとの経緯を述べてきた。いま、わが国の政権中枢やあらゆる機関に巣喰う工作員らが点と線を結びわが国を支配している。彼らに対抗できるのは世論の良識ある声が最大の力だ。わが国民が歴史と民族に誇りを持つことは、日本民族のパワーを復元する力となろう。

歴史の真実を見直し、誇りを取り戻せ

ある集まりで、30代の若い経営者から「日本の過去はすべて悪だと言っても何か得るものはありますか。国の役割は国益の追求と国の歴史と伝統を守ることではないですか」との疑問を呈する質問があった。今、わが国民の多くはこのままでは日本の歴史や伝統がおかしくなるとの危機感を持つ人が増えている。

かつての戦争に謝罪することは先人たちが営々と築いてきた歴史と戦場に散った尊い生命に対する侮辱であり暴挙だとの声が強まりそうだ。既にわが国は10年前から急激な歴史的転換点に立っている。今後は霞ヶ関改革と共に世界と共存する思想と戦略が問われていこう。

我々は若い人たちに夢と希望をもたらす過去の偉大な功績と真実を明白に語り継ぐべきではなかろうか。かつてわが国は欧米列強のアジア植民地政策に真っ向から挑戦するアジアのリーダーであった。この偉大な民族と先人たちによる偉大な歴史的成果の真実を国内外に公開し、喧伝すべきだと思う。今こそ、わが国リーダーが次なる時代に向けて国民を牽引する大きな力が求められている。

次回は6月3日(木)