アジア会議講演会

2014年8月25日 講師/菅沼 光弘  元公安調査庁調査第二部部長 

「日韓関係の深層にあるもの」

日韓関係の背後には常に米国の存在がある。日韓併合はそもそも日露戦争後、桂・タフト協定によってフィリピンの支配権を米国に認める代わりに朝鮮半島の支配権を日本が得る、という、米国承認下で行われた合法的なものであった。その後、カイロ宣言で韓国の独立を進言したのは蒋介石であり、蒋介石が沖縄を放棄したのは当時熾烈を極めた国共の戦いを日本軍の援助によって有利に導こうとした戦略に基づくものであった。第二次大戦後、旧大日本帝国は5つに分断され、日本列島、沖縄、南朝鮮は米国の占領するところとなった。米国は大日本帝国時代の統治法を徹底的に研究。東京裁判で日本国民に自虐史観を植え付け、韓国ではメディア、教育を支配し、半世紀以上かけて民衆を反日に導くことに成功した。
朴槿惠の父、朴正煕は真の独立国家を目指し、秘密裏に核開発を進めていた矢先に暗殺された経緯があり、朴槿惠の米国への思いは非常に屈折している。強硬な反日姿勢が目立つ朴槿惠だが、米国への牽制という意味もあるのではないか。駐韓大使の人事を見る限り、韓国は米国にとって今日でも従属国であり、真の独立国家とは言い難い。
日韓関係は単に二国間の問題ではなく、米国が絡んでいることが問題を複雑にしている。わが国は、未だ完全に成されていない先の大戦の戦後処理をきちんと行い、世界に慰安婦、侵略戦争の間違った歴史認識を正すことが求められる。
菅沼氏は1973年の金大中拉致事件の真相、韓国社会の儒教的な世界観、男系社会についても言及。慰安婦問題で、慰安婦を強制連行であったと韓国が主張する背景には、貞操を重んじる男系社会である韓国の倫理に外れる慰安婦という概念が、強制連行という不可抗力であったことで自責の念をやわらげる目的があり、「慰安婦=強制連行」という概念を韓国は決して譲らないと指摘。そのほか、米韓の情報機関で暗躍した人物、韓国の熾烈な権力闘争についてなど、さまざまに語った。