政民合同会議講演会

2014年1月8日 講師/本田 悦朗 内閣官房参与・静岡県立大学教授

「アベノミクスのゆくえ」

靖国神社参拝、日本版NSCの発足など、日本もようやく当たり前の国に近づきつつある。米中韓をはじめ、諸外国は特定の政治的意図を持ってわが国に異を唱えるが、日本は誇りある独立国家としての基盤を固め始めようとしているに過ぎない。安倍政権は日本の国家を見直そうとしており、そういう意味では昨年はすばらしい助走期間であった。試練は続くが、一つひとつ乗り越えて本来の日本を取り戻すときが訪れた。

日本は15年デフレに悩まされてきたが、この間企業は設備投資、人材採用を抑制、若者の職業訓練の機会は失われ、非正規社員が激増し、潜在成長力が失われていた。当時、政府にも日銀にもデフレに対する認識がなく、バブル崩壊後、金融緩和を放置し、デフレ脱却のチャンスを逃してきた政策ミスが要因であった。国民のデフレマインドを反転させるには政府のパワーのあるスローガン、日銀による異次元の規制緩和が不可欠だ。強い日本を築くことが本当の平和を築くことにつながる。

金融政策だけでもデフレ脱却は可能だが、気の短い国民が景気回復を実感するためには財政政策も不可欠。金融緩和と財政政策の二本の矢が効奏し、いまデフレギャップは着実に縮まりつつある。政府は名目GDP成長率3%を掲げ、黒田日銀総裁の下、年間マネタリーベースを2倍にし、変化を引き起こそうとしている。反論は多いが、アベノミクス批判者は金融の世界と実体経済を切り離して考えている。実質金利がマイナスになっていることからもアベノミクス効果は明らかだ。

本来名目GDPを増やすことが最優先であり、その後の増税が有効だが、増税が決定した以上、さらなる補正予算、金融緩和、日銀法改正など、打つべき手を国民に強力なメッセージとして伝えておく必要がある

本田氏は、「日本は、これまで世界がどこも試みたことのないことをやろうとしており、アベノミクスは必ず成功し、世界に規範となるモデルを示すことができる」と力強く語った。

このほか、TPP交渉についても「わが国は米や豪州とは違った伝統と歴史があり、わが国ならではの“みずほの国の資本主義”を追究すべきであり、決して国家主権を放棄してはならないと語った。